SKAT16鑑賞ガイド その11

今日も、SKAT16鑑賞ガイド。

 

28.富士紡ホールディングス
存在感の向上が命題。

出題企業が求めているコピーは、
おそらくキャンペーンコピー的なもの。
でっちあげの自慢話とかではなくて。
(「特に問いません」とはいえ・・・。)
が、宣伝会議賞では、そういう課題でも、
なぜか全然違う種類のものが残りがち。
「意味」より「機能」で考えてほしい。
私の課題解釈が間違っているのかな?
このブランドのコンセプトとしては、
「機能性が高い」ってことでしょうか。
ただ、求められているコピーの役割や、
商品ジャンルの特性も踏まえると、
単に説明すればいいわけじゃなくて、
直観的に魅力が伝わることも大事では。
「姉ちゃん」は、いい加減やめてほしい。

 

29.北陸電力
競合優位性をちゃんと考えたか。

競合は、「auでんき」と「ヤマダのでんき」に加え、
応募期間の途中で参入した「HTBエナジー」。
「全国的にもとても安い」電気料金は、
北陸地方での競合と比べると安くはない。
首都圏でも北陸電力を選べるらしいけど、
今回の課題のターゲットは北陸地方の顧客。
また、着目すべきは、あくまで小売部門。
近い将来の発送電分離を織り込むべし。
送配電部門を訴求点にするのは反則。
電源構成の話は、一般論としてはあり。
が、auでんきの北陸での調達先は北陸電力
それに、水力発電の話に応募が集中しそうだけど、
なんとなくのイメージ頼りになる懸念も。
例えば、水力発電以外の電源も含めて考えると、
現時点ではCO2排出が少ないわけじゃない。
残りの電源が、ほぼすべて石炭火力だから。
LNG火力の導入の予定はあるようだけど。
ちゃんと事実に基づいた優位性を出さないと。
また、「変えなくてもいい」では消極的すぎる。
今回の課題の中で、一番の難題かも。

 

明日は、SKAT16鑑賞ガイド、その12。
では。