課題分析 43.よしもとクリエイティブ・エージェンシー

第53回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第43回は・・・

 

43.よしもとクリエイティブエージェンシー
ジャルジャルという商品が更に活躍するCMのアイデア

 

この課題を初めて見たときは、とにかく面喰いました。
類例のない課題ですので、まずはここから考えましょう・・・。

ジャルジャルのCMをするとは、そもそもどういうことか」。

 

が、いきなり「どういうことか」では難しすぎるので、
「どういうことではないか」から考えてみます

もっと具体的に言えば、こういうことです・・・。

ジャルジャルがネタを披露する」のは「ジャルジャルのCM」か?

 

そういう応募作品って、いかにもありそうですよね。
典型的には、ショートコントやちょっとしたボケとツッコミ
でも、そういうのって、「CM」と言えるのかな?
そりゃ、面白ければ、一時的に話題にはなるでしょうが・・・。

芸人さんですから、本来はギャラをもらってネタをやるわけでしょ。
そこを、逆にお金を払ってネタを流すことになるわけで・・・。
しかも、ネタなら自分たちで作った方がおもしろいでしょうし。
そもそも、ネタをやってきた結果として現状があるわけで・・・。

 

では、そういうことではないとすれば、どういうことか?

ネット上で情報を探してみて、ちょっと分かってきたのですが・・・。
要するに、ジャルジャルって、「尖っている」と思われているらしい。
決して売れていないわけじゃないけど、それが足かせになっていると。
で、本人たちとしては、そういう印象を払拭したいようです。

というわけで、「ネタ」よりも「ジャルジャル」に意識を向けたい
そして、ジャルジャルらしさを受け入れてもらえるようなものが欲しい。
それが具体的にどういうものかは、そう簡単ではないと思いますが・・・。

 

ただ、実際の応募作品や通過作品は、ほぼ予測不可能。
「ネタ披露」だって、一次審査員次第では評価される可能性も。
私はそうじゃないものを見たいですが、どれくらい集まったか不明。

 

ちなみに、先日行われたM-1グランプリで優勝していれば、
CMなんかもう必要なくなっていたのでしょうが・・・。
漫才に寄せなければ認められず、寄せすぎれば良さが消える。
それは、もっと広く受け入れられたいが、他の芸人との違いも打ち出したい、
という今回の課題と、なんだか相似形をなしているような、そんな印象でした。

 

明日は、44.レインフォレスト・アライアンス。
「6.貝印」との違いについて。