課題分析 23.全労済
第53回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第23回は・・・
23.全労済
若い世代に向けて全労済のことを分かりやすく伝える作品
全労済にフルネーム(?)があるって、初めて知りました。
「全共組」とかにしなくてよかったですね・・・・・。
さて、この課題ですが、意義のある出題だと思います。
全労済のウェブサイトでいくつか資料を読んでみると、
どれもこれも、大変誠実に説明がされているという印象。
が、コピーライティング的に洗練されているとは言い難い。
ただひたすら、説明一辺倒になりすぎているような気も。
その意味で、コピーライティングによる開拓の余地が大きい。
そこを意識して、新たな可能性を試してみようということなら、
「宣伝会議賞の使い方」として、とてもいい狙いだと思います。
さて、まず前提として、全労済って多くの人にとっては、
「サウンドロゴは知っているけど・・・」なのでは。
どういう団体なのか、考えてみれば想像はつくけど、
「保障のことなら」→「全労済」となる人は少なそう。
その「→」を作る課題と考えてよいでしょう。
では、この課題で考えられる具体的な方向性は?
「保障は必要だよね」か、「全労済ってこんな感じ」か。
前者の場合、保険でもいいことになってしまいそう。
が、それを全労済の広告として出せば、「→」ができるのかも。
後者の場合は、「ふーん、そうだったのか。」で終わりがち。
できれば、「そのほうが保障としていいよね」が欲しい。
こうやって考えてみると、CM案の方が有利のような。
「保障は必要」→「♪全労済」をやればいいわけでしょ。
CM案なら、「→」の前後も含めてしまえばいい。
キャッチフレーズでそれをやろうとすると、
長すぎるものか抽象的過ぎるものになりがち。
なお、ウェブサイトでは実際のCMも見ることができます。
http://www.zenrosai.coop/stories/cm.html
保障に積極的に関心を持っていない人の記憶には残らなそう。
また、特に全労済にしかない良さがあるわけでもないですし。
というわけで、実制作を考えても、CM案は狙い目なのでは。
課題によってはテレビCMの実現性に疑問がありますが、
全労済の場合は、実際にCMを流しているわけですから。
協賛企業賞は、「新しい全労済」が選ばれるかに注目。
キャッチフレーズにしてもCM案にしても、
ターゲットは保障にも全労済にもほぼ興味なし、と、
割り切って作れるかがポイントではないでしょうか。
明日は、24.大建工業。
作品の雰囲気も大事ですよね。