SKAT16鑑賞ガイド その1

今日から、SKAT16鑑賞ガイド、本編に入ります。

 

1.アサヒグループ食品
描写ではなく増幅を。

いろいろありそうな訴求点の多くは、
伝えるだけなら普通に言えばいい。
わざわざややこしくしてもしょうがない。
何かしら「増幅」できているかが勝負。
数を出すだけなら出しやすそうだけど、
1等賞を狙える作品がどれだけ出るか。

 

2.アットホーム
不即不離で。

始まって日が浅いサービスだからか、
現状では情報はそこまで充実していない。
多少は将来の整備を織り込むとしても、
非現実的すぎるでっちあげ話は不可。
実情に即し、サービスの本質的価値を。
条件をより理解してもらえること、
指名によるスタッフの意識の向上、
その辺りに限られてくるとすれば、
表現でのジャンプが鍵になりそう。
「一人暮らしの家を探すつもりだった。
 二人暮らしの家を借りることになった。」
みたいなリアリティーのない話は拒絶したい。

 

3.エステー
芳香剤にふさわしく。

「消臭剤」ではなく、「消臭芳香剤」。
「臭くない」では「芳香」のイメージが出ない。
エステー臭」からも、離れた方がいいかも。
高田鳥場が出て来そうな感じの商品ではなさそう。
と思いきや、課題シートに出ちゃってますね・・・。
なお、誰もが最初に思いつく"Shall We Dance?"は、
実際にエステーのCMで使われているので不可。

 

明日は、SKAT16鑑賞ガイド、その2。
では。

SKAT16鑑賞ガイド ウォーミングアップ

一部のマニアの皆様、お待たせしました。
『SKAT16鑑賞ガイド』、連載開始です。
本編は明日からにして、今日は前提をいくつか。

 

第54回宣伝会議賞の各課題について、
あるべき審査のポイントを考察していきます。
前回の「課題分析シリーズ」より規模を縮小し、
1日に複数の課題について書いていく予定。
遅くとも年内には終わるくらいのペースで。

 

その前に、新規読者のために、自己紹介を。

宣伝会議賞は、今回で3回目の参加。
応募本数は、3回とも各課題1本ずつ。
最適なアプローチを見定めて作る方針で。
過去2回は、いずれも一次審査で全滅。
他の公募賞も含め、何の実績もありません
また、コピー講座等を受講したこともありません。
(コピーや広告関連の本は何冊も読みましたが。)
ですが、あるべきコピーやCM企画について、
他の多くの参加者よりも深く考えているつもり
SKAT掲載作品のほとんどはダメに思えます。
(ただし、前回はかなりマシになったという印象。)

 

次に、分析の観点について。

広告の賞としては、課題解決を目指すのが前提。
基本的には、「使えるか・効くか」を優先的に
ただ、「試作の場」という賞の性格を踏まえると、
実務で普通に出てくるものだけでは寂しいので、
「広告としての絶対値が大きいもの」も目指しつつ。
協賛企業賞と審査員選出賞では軸が違うとしても、
矛盾はしていないし、両立は可能だと考えています。

 

以上で、ウォーミングアップ、完了。

 

明日は、SKAT16鑑賞ガイド、その1。
では。

第54回宣伝会議賞 応募総数等発表

先日、第54回宣伝会議賞の、
応募総数等が発表されました。

 

一般部門
応募総数:40万2986点
キャッチフレーズ:39万3312点
テレビCM:6587点
ラジオCM:3087点

中高生部門:1287点

 

応募総数は、ほぼ予想していたぐらいの数字。
減少要因としては、課題数が減ったことや、
数を出しにくい課題が多かったことでしょうか。
1課題当たりの応募数が微増しているのは、
課題が減った分、回避される課題が減ったのかな。
コムアイさんの起用等もありましたし、
新規の参加者も例年よりやや多めかも。

 

テレビCMの急増は、どう説明すれば?
ジャルジャルの課題への応募が増えたとか?

 

新設の中高生部門は、伸びなかったですね。
まあ、一般部門と違って参加者が限られますし、
1課題に50本出す人がいるとも思えないし、
初年度としてはこんなものでしょうか。
まあ、中高生がこの賞にはまるのには反対ですが、
コピーライティングに触れてみるいい機会ですし、
良い試みだと思うので、続けてほしいです。

 

応募総数の減少については、悲観は不要かと。
受賞作やSKAT掲載作の質が上がる方が大事。
40万が50万になれば質が上がるわけじゃない。

ただ、具体的な数を知ってるわけじゃないけど、
応募者数はもう少し増えてほしい気がします。

 

最高の特効薬は、受賞作が実際に制作され、
大ヒットして話題になることだと思っています。
「広告の賞」としては、そこは狙わないと。
協賛企業を確保していくためにも。

 

明日からは、一部のマニアはお待ちかね、
『SKAT16鑑賞ガイド』、連載開始。
では。

ミニミニ情報

今日は、息抜きに、いくつかミニミニ情報を。

 

NHKミニミニ映像大賞 放送
12月4日(日)16:00 NHK総合
http://www.nhk.or.jp/minimini/index.html

NHK主催の、一般公募の映像の賞です。
昨年偶然見たのですが、おもしろかったですよ。
私は映像は門外漢なので参加しませんが、
宣伝会議賞はこれよりおもしろいのか、
そんなことも考えさせられました・・・。

 

フジサンケイグループ広告大賞 一般審査員募集
12月12日(月)まで
http://www.fujisankei-g.co.jp/koukoku-taisho/ippan/

私は昨年初めて応募したものの落選、今年こそは。
貴重な機会だと思いますので、皆さんもどうぞ。

 

岩谷時子メモリアルコンサート~Forever~ 放送
12月11日(日)17:00 BS-TBS

以前にこのブログでも紹介したコンサート。
コンサート当日の記事で最初に17:00と書いて、
他のサイトを見て19:00に修正したのですが、
当初の情報通り17:00からで正しかったようです。

 

第10回文化放送ラジオCMコンテスト 特別番組放送
12月23日(金)9:00~11:30

参加していない人も、ぜひ聴いてみてください。
私は前回初めて聴いたのですが、楽しいですよ。
今年のゲストはなんと、上白石萌音さん。
萌音~。

 

明日は、宣伝会議賞の応募総数についての感想。
では。

第54回宣伝会議賞 応募回顧録 総括

昨日までの一週間、7回に渡る本編で、
「第54回宣伝会議賞応募回顧録」と題し、
私の応募を課題ごとに振り返ってみました。
読者の皆様、いかがでしたでしょうか?

一言でまとめてしまえば・・・

 

自画自賛の嵐。

 

アホか、と思われた方も多いと思います。
が、各課題1本ずつという戦略を採るからには、
結果が出てから反省することがあるとしても、
この段階ではこれくらいじゃなきゃダメでしょ。

 

では、ここからは総括を・・・。

 

まず、応募数は、各課題1本ずつの計37本
予定通り、全課題に応募することが出来ました。
「この課題はこんなもの」という見切りを遅くして、
最後まで粘り強く課題に向き合えたと思います。
課題発表時には落胆気味だったことを思えば、
期待以上に実り多いチャレンジになりました。

 

CM案を応募したのは、37課題中8課題。
途中、2桁に乗ることがほぼ確実だったものの、
オリエンを見て方向性を変えることにした課題や、
キャッチフレーズでいい案が出た課題もあって。
力不足でまとめきれず、ボツになった企画も。

前回の応募作よりは分かりやすいと思うけど、
過去の受賞作よりは、まだ長くて複雑・・・。
いい意味での「アイデア一発」が少ない一方、
構成力を活かした長尺ものに力作が多い。
派手じゃないけど機能するコピーにも自信あり。
良くも悪くも、自分らしさ満載の作品群。

 

キャッチフレーズは、前回に比べると、
キャンペーンコピー的なものが減ったかな。
意図的にではなく、自分なりの課題解釈で。
宣伝会議賞では、この方が評価されやすそう。
それがいいことかは、疑問なのですが・・・。
ただ、結果的に表現の幅が広がったのは確か。

また、独創性と実用性の両立にも成功したと確信。
審査員選出賞と協賛企業賞のW受賞も可能性十分。
SKAT掲載の宣伝会議賞の作品を見ていると、
内容の観点からもスタイルの観点からも、
「それをキャッチフレーズにするか?」
という疑問が湧くことがよくあるのですが、
使えるキャッチフレーズになっているはず

 

応募期間終了後にいいアイデア、というのは、
前々回や前回に比べればかなり少ないけれど、
それでもぽつぽつと出てきています。

「出し切る」という意味では、ちょっと後悔。
でも、将来へのエネルギーが残ったということで。
もちろん応募期間中は全力を尽くすわけですが、
宣伝会議賞がすべてではない、ということも、
言い訳じゃなくて、心のどこかにないと・・・。

総じて、アクシデントも一切なかったですし、
現時点での自分の実力を出せたというだけでなく、
応募を通して自分の実力を上げられたという感すら。

 

もう、はっきり言ってしまいましょう・・・。

 

どこに出しても恥ずかしくない、傑作の数々。

応募作をこのブログで発表するかは未定・・・。

 

とはいえ、一次審査の結果はまったく予測不能
いやむしろ、私の応募作を、過去の経験を踏まえつつ、
第50回のファイナリスト作品風に表現すれば・・・

 

残れば強いが、残らない。

 

一次審査を通過するべきものが通過しさえすれば、
そこから先は、本当に絶対的な自信があるのですよ。
このブログのあの定番ギャグの前振りではなくて・・・。

 

もし、万が一、これでも良い結果が出なければ・・・

 

もうダメだ。

私がじゃなくて、宣伝会議賞が・・・。

 

というわけで・・・

 

卒業か、自主退学か。

 

結果に関わらず、応募するのは多分これが最後。
やるなら真剣にやらないと楽しめないし、
でも今回以上の労力を注ぎ込むくらいなら、
そのエネルギーを別のことに向けてみたいので。
課題を見てからスポット参戦(?)とか、
老後の趣味でとかはあるかもしれませんが・・・。

当然、こういうブログを書くのもこれが最後
なので、もう少しだけ、頑張ってみるつもり。

 

ここで、一部のマニアには嬉しいお知らせが・・・。

『SKAT16鑑賞ガイド』、近日連載開始!

前回の「課題分析シリーズ」より小規模ですが、
あるべき審査のポイントを課題ごとに考察します。

 

明日は、そのまえに、ちょっと一息。
では。

第54回宣伝会議賞 応募回顧録 その7

今日も、第54回宣伝会議賞、応募回顧録。
なお、私の応募数は、各課題1本ずつの計37本。

 

32.ミツトヨ(キャッチフレーズ)
この課題に対する模範解答と言ってよさそう。
それだけに、一言一句のカブリがあるかも。
カブリさえなければ、協賛企業賞の大本命。

 

33.メディプラス(キャッチフレーズ)
とにかくディレクションが決まらなかった。
その割にはそれっぽくはなっているけど、
自己満足度は今回の応募作では最下位レベル。

 

34.ヤフー(キャッチフレーズ)
これは、他の人には書けないんじゃないか。
出題企業には高く評価してもらえると期待。
ただ、単独では審査員が理解しにくいかも。
それでも、残ってしまえば存在感は抜群。
なじみの薄い課題だけど、ぜひ受賞したい。

 

35.Yogibo Japan(キャッチフレーズ)
パッと見た印象で、割と目立つはず。
強くはないけど、それなりの高評価に期待。

 

36.よしもとクリエイティブ・エージェンシー(テレビCM)
他の人と違うという意味では、これが一番かも。
前回から、考えるべきことを粘り強く考え続けて、
今回の応募期間の終盤にようやく突破口が開けた。
これはぜひ実際の映像で見てみたいし、
企業側も作ってみたくなるんじゃないかな。
大穴の中の大穴だけど、完成度は極めて高い。

 

37.主催社特別課題(キャッチフレーズ)
自分なりに課題を設定してみたら、ほぼ答えが。
そのままでは地味なので、ちょっと表現を工夫。
ただ、もう少し違う方向性もあったかも、と、
これを書きながら気付いてしまいました・・・。

 

明日は、応募回顧録の総括。
では。

第54回宣伝会議賞 応募回顧録 その6

今日も、第54回宣伝会議賞、応募回顧録。
なお、私の応募数は、各課題1本ずつの計37本。

 

27.フジテレビジョン(テレビCM)
実は、前提に大きな問題がありまして・・・。
一時はボツにしようかとも思ったけど、
中途半端なものを出すよりは、ってことで。
実現にはさらに高いハードルがありそう。
でも、試作として単純に楽しめるかと。

 

28.富士紡ホールディングス(キャッチフレーズ)
こういう課題で企業が求めているのは、
こういうコピーだ、と私が思う度に、
審査結果には裏切られてばかり・・・。
これはまさに、そういう種類のコピー。
そっち系としては、出色の出来栄え。

 

29.北陸電力(テレビCM)
いろいろ調べ物が必要で、勉強になった。
当初の思い込みが間違っていたことも。
何が本当に言えるのか、考えた末の力作。
決してエレガントではないけれど、
自分に「努力賞」をあげたい感じ。

 

30.マスメディアン(ラジオCM)
前回応募したキャッチフレーズがモチーフに。
かなり気に入っていたキャッチフレーズなので、
場合によってはそのまま使うことも考えたけど、
全体の構成とうまく合わなかったため断念。
が、結果的にはこれもいい方向に出たと思う。
予想では爆発力のトヨタに次ぐ2番手にしたけど、
創意・構成・表現、すべてにおいて、最高傑作。
これが分からない人は、文字通り話になりません。

 

31.まめプラス推進委員会(キャッチフレーズ)
「なんじゃそりゃ?」と言われるかも。
でも、商品のためになるコピーのつもり。

 

明日は、応募回顧録、その7。
では。