課題分析 34.阪急不動産

第53回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第34回は・・・

 

34.阪急不動産
阪急のマンションブランド<ジオ>を首都圏で有名にするアイデア

 

このマンションのCM、電車のビジョンでよく見かけます。
現在使われているコピーは、「住むほどに そう、品と質。」
また、「人も、街も、住まいも育つ」というのもあるようです。

 

さて、宣伝会議賞でマンションの課題が出るたびに、
「このマンションは何がすごいか分からないがすごい」、
みたいなコピーがたくさんSKATに載っているような
作者にとっては、どんなマンションでもすごいのかな?
マンションって、広告を見てその場で買うものではないですよね。
一時的なごまかしなんか、全く通じなさそうな気がします。

そういう意味で、「住むほどに そう、品と質。」はいい。
嘘くさい派手さではなく、品質に対する自信が伝わってきます。

 

さて、この課題、かなり特殊なオリエンですが・・・、
このオリエン、私は絶対従った方がよいと思っています。

そりゃ、他の方向性の広告の方が売れる可能性もある。
が、それを選択するのなら、それなりの仮説がないと。
これだけ尖ったオリエンを出しているのですから、
企業には企業なりの考えがあってのことのはずです。
それに、普通にマンションの良さを訴求するだけなら、
「住むほどに そう、品と質。」で十分でしょう。
手前味噌な自慢話は、むしろイメージを毀損しそう。
オリエンの方向性で何が可能かを見たいのではないでしょうか。

 

では、具体的にグループ内の何と結びつけるのか?
阪神タイガース」と「品と質」はちょっと・・・。
あ、逆に「阪神ファンですら野次らない」とかもありかな?
でも、真っ先に考えたくなるのは「宝塚」でしょうか。

宝塚ファンにしか通じないコピーなんかも見てみたい。
宣伝会議賞を抜きにしても、非合理的な戦略ではなさそう。
戸数を考えれば、たくさん売れなきゃいけないわけじゃない。
ターゲットの数が多くなくても、影響力が強ければいい。
東京宝塚劇場でチラシを配るとかもできるのかな?
もっとも、ファンにしか通じないコピーって、
私が良し悪しを判断できないわけですが・・・。

 

その他にどういうものがあるか、そんなに多くは浮かびません。
何と結びつけるにせよ、あくまで「ジオ」を引き立てるものを。

協賛企業賞は、オリエンに沿うものが選ばれると確信しています。
ただ、一次審査通過作品にそういうものが多いかは、審査員次第。

 

明日は、35.Vingle。
存在感を出しましょうって話。