課題分析 19.JTB

第53回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第19回は・・・

 

19.JTB
「JTBの旅行券」を大切なひとへ贈りたくなる広告表現

 

まずは例によって、「幹」か「枝」かですが・・・。
私は「幹」寄りで考えがちなのですが、この課題は「枝」
具体的なマーケットを想定、できれば発掘したい課題。

 

「幹」は、「(大切なあの人に)旅を贈ろう」が既にあります。
どんなに表現を工夫しても、このシンプルさには負けそうです。
オリエンでは、「新たなマーケットへの訴求を含めて」とのこと。
どこまでマイナーなマーケットが認められるか分かりませんが、
企業としては、いろいろ見てみたいのではないでしょうか。

 

「写真やメッセージなどをプリント」はどうだろう?
まず、あくまで「旅」に絡めないと意味がないですよね。
ただ、ありきたりな設定を無理やり感動的にしたものか、
普通に写真や手紙でいいでしょ、なものになりがち。
それに、そのままでも一定の訴求力はありますし

 

それから、「誰かが旅に出る」と「その人に旅行券を贈る」は、
厳密に考えれば、意味合いが違いますよね・・・
まあ、旅に出る価値があれば贈る価値もあるでしょうけど・・・。
贈る動機が「感謝」ならその意味をよく考えてみるとか、
「感謝」以外の贈る動機も考えてみるとかするとよいかも。

 オリエンには「感謝の想いを込めて」とありますが、
それは出題企業側の先入観ではないでしょうか。
贈る価値さえあれば、他の動機でも構わないはず。
この辺りで宣伝会議賞の存在意義を見てみたい。

 

というわけで、マーケットの発掘が最優先
一次審査員も企業もそこを評価するはずです。
既存のマーケットを対象とする場合は、
旅行券を贈る意味をもう一歩深く掘るか、
ぱっとシーンが浮かぶ微笑ましいものを。
いずれの場合も、表現に凝ったものではなくて

 

明日は、20.Shutterstock。
前回のSKAT掲載作品も踏まえて。