課題分析 26.ディーエムソリューションズ

第53回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第26回は・・・

 

26.ディーエムソリューションズ
『DMって素敵だ』ということを訴求できるようなキャッチフレーズ

 

この課題ですが、オリエンに疑問があります

これ、一般消費者のDMに対する好感度を上げる課題ですよね。
が、オリエンを読むと、なんだか違う印象を受けるのです。
「一般消費者にとってのDM」の話というよりは、
「送り主にとってのDM」の話になっているような。

私が課題解釈を間違えている可能性も考えましたが、
オリエンにも「ターゲットは問いません」とあるので、
広く一般消費者をターゲットに、でいいんですよね・・・

このようなズレが生じてしまった理由ですが、
出題企業の直接の顧客は送り主であるため、
そっち向きで書いてしまったのかもしれません

 

さて、ではDMはどう素敵なのか、ですが・・・。

「素敵さ」の質や程度にもいろいろありますよね。
なにも「DM命」なんてことにしなくていい。
一番ダメなのは、リアリティーがないこと。
ここで久々に、SKATに載りそうなダメコピーの例。

 

「キムタクみたいなDMも、きっとあると思う。」

うぉりゃーっ!実物持ってきてみい!

 

「思う」と言えばなんでもいいんですよね、的なコピー、
SKATにはたくさん載っているような気がします。
そもそも、こういう「遠い目をして思うコピー」って、
受け手側の思いをことばにしなきゃダメなのでは?
岩崎俊一さんの、「年賀状は、贈り物だと思う。」みたいに。
企業に都合のいいメッセージを遠い目で言われても・・・。

 

まず、DMは基本的に「招かれざる客」だという認識が必要。
それでもDMに長所があるとすれば何か、というスタンスで。

 

SKAT9掲載の、照井晶博さんの講評を読みましょう。
好かれる人とコピーの共通点を指摘されています。

「いきなり自慢しないし、えらそうなことばかり言わない」

 

それから最後に、さすがに蛇足だとは思いますが、
これだけは絶対にSKATに載らないでほしいコピー。

「そうか、こういう内容の迷惑DMだったのか。」

これはもう、「似て非なる」ではなく、似ていません。

 

明日は、27.東京都交通局
オリエンにどの程度沿うべきか。