課題分析 6.貝印

第53回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第6回は・・・

 

6.貝印
KAIマークの認知・浸透のアイデア

 

マークの認知度を向上させようという課題のひとつ。
もうひとつは、「44.レインフォレスト・アライアンス」。
求められることは、似ているようでちょっと違う気もします。

 

次の二つのアプローチがあるのでは。
あくまで、どっちがメインか、ってことですが・・・。
1.マークの物理的な形状に注目
2.マークが象徴している意味に結び付ける

 

で、今日の課題については、第一のアプローチを。
もちろん「貝印」に結び付けなきゃいけないけど、
この課題で貝印製品の良さを訴求してもしょうがない。
第二のアプローチについては、後者の課題で。

 

今日の課題は、テレビCM案が圧倒的に有利ですよね。
マークの見せ方のアイデアで勝負、ってことで。
これはもうアイデア次第ですから、分析はなし。

 

ラジオCM案は、「見えない」ことを逆手に取るぐらいか。
でも、具体的にどうすればいいのか、思いつきません・・・。

 

では、キャッチフレーズはどうかというと・・・。
マークやボディーコピーと一緒に提示することを前提に考えます。

 

突然ですが、「KAIマーク大喜利」をやってはどうでしょう。

 

「コピーは大喜利ではない」とよく言われますよね。
では、いわゆる「大喜利コピー」はなぜだめなのか
私の考えでは、ターゲットの「態度」を変えるものではないから
その場で笑うだけで、対象との関係性を変える契機にはならない

例えば、SKAT掲載のECCの通過作品には、
「英語あるある」がたくさんありますよね。
でもあれは、昔やってたトリビアの泉」みたいなもの
「英語トリビア」で「へぇ~」と言っても、
英会話学校に通いたくなるわけじゃない。
「英語あるある」で笑わせるのも、同じでしょ。
(そもそも笑えないし、「ないない」もある・・・。)
第45回のグランプリや第51回のCMゴールドのように、
「あるある」が何らかのスイッチを押すものは別として。

 

今回の課題に戻れば、「態度」を変える必要はない
「認知度」を向上させるだけなら、大喜利もありでは?
もちろん、とびきり面白くて忘れられないもの。

例えば、大塚商会の「たのめーる」ってありますよね。
しょーもないダジャレのCM、見覚えがあるでしょ。
あれを見て、「文具にはこんな良さがあったのか!」とか、
「なんて便利なサービスなんだ!」とか思う人はいない。
でも、サービスの認知度向上には確実に役立ってそう

 

「態度の変化」と「認知度の向上」では、課題の性質が違う。
一般論としては、「認知度の向上」なら、例えばゆるキャラでもいい。
コピー固有の役割は、「態度の質的な変化」を起こすこと。
それが、私が考える「コピーは大喜利ではない」の意味。

が、宣伝会議賞に出題された以上はコピーを考えるわけであり、
今日の課題については、「大喜利でもよし」という結論に。
締切後に考えてみて気付いたのですが・・・・・。


明日は、7.カカクコム。
今日と同じく、課題固有の話とちょっと一般化した話を。